KOTONEのタックデニム予約開始
自分の毎日の一部だったはずのデニム。
いつしか市販のデニムが股上の深さなのかおなかまわりなのか、身体に合わなくなり、履いているおしりはペタンだらんと見える上、生地も以前より脆弱で一年足らずで膝やポケットに穴があく始末。
まずコットン100%素材のデニムをみつけるのが難しく履き心地を重視した結果ストレッチを加えるため、どうしても昨今のデニムにはポリウレタンが数%加えられています。
ポリウレタンは劣化していくのでデニムの膝がまず出やすくなってしまう。セカンドハンドのジーンズがどうしてもくたびれて魅力的でないのは、そんなわけです。
また過度の加工、色落ちやダメージ加工も若い時には楽しめたけれど、清潔感を保ちたい年齢になってくると難しくなっていく。
世界で日々無数に作られている、デニムの生産が地球に、水源に負担が大きいことも理解しています。だからこそ、
大事に長く着ていける一枚を、無駄なく必要な数だけ作って届けたい。
使用するのは無論、オーガニックコットン100%のデニム生地。履いていて心地よく、着ている自分が好ましく感じられて、長く履きこんでいってもメンディングしながら、長年かけて育てていけるようなデニムは作れないだろうか... おばあちゃんになってもカッコよくデニムを履いていたいもの。そんな構想から三年ほど。
生地を選び、サンプルの形を数度変え、ウェストのおさまりに迷い、縫製工場さんに生産を断られ... そんな過程を繰り返して、ようやく納得できるサンプルが仕上がり、量産ができる目処ができ、この度晴れてご予約販売を開始いたしました。

先日のDEAI,IDEAのイベントでも沢山のお客様がご試着され、そのしっかりした肉厚の生地感、また履いた時のシルエットにご納得いただきました。
自信作ができたと思います。
秘密は前の深いタックと後の隠しダーツ。平面的なデニムではなく丸い身体を丸く包む設計。
ヒップ周りはゆったりしていますが、着てだらしなくならないテーパードシルエット。
デニムは色落ちしていないインディゴ色。洗うたびに自分のものになっていく、その過程を楽しんで欲しい。穴があいたらパッチやメンディグやエンブロイダリーで自分のものにしていってほしい。(手持ちの量産デニムに何度も実践して心底感じましたが、もともとの生地が弱いデニムをいくらメンディングしても、残念ながらもたないんです。メンディングした場所の強度に負けて、もっと破けてしまうことがわかりました。)
11月9日(日)までご予約を受付いたします。
じっくりしっかり制作して、お届けは新春、2026年1月下旬の予定です。ぜひ、動画も含めて、ご覧いただけたら嬉しいです。
商品詳細はこちらから
今週末にはアデレード内で引っ越しを控えていますがどこかの隙間でタックデニムを全部見せます!動画を撮影して、お届けしたいと思っています。より沢山の方に、見て欲しい。知ってほしい。試していただきたいので、このブログ記事も誰かに届けていただけたら、嬉しいです。
ご先着10名様にはオーストラリアから、オーガニックティーをプレゼントします。すでに半数ほどのご予約をいただきましたが日頃よりご予約販売にご理解いただいていることへのささやかながらのお礼です。(本当なら、皆様にお届けしたいのです)

お値段は市販の量産デニムより割高です。
ですが、一年間、週に一度履けば一回500円、三年間、週に一度履けば一回170円。付き合っていく時間を考えれば、お手頃でないかと思うのです。
また、お客様から支払われたお金は、国産生地の生産者、縫製工場とスタッフ、パタンナーやグレーディングを行うスタッフ、そしてKOTONEが時間をかけ商品を企画しサンプルを制作し世に送り届けていく今回のような資金として1円たりとも無駄に使用せず、直接届けていきます。生産金額の内訳は今回も公開していますので、参考になさってください。
長くなりましたが、このデニムがあなたの一枚になることを心から願っています。
KOTONE ディレクター
前田美奈子
